竹の特性を熟知した職人たちが、
熟練した技による竹を操る。
竹の都として歴史と伝統を支えてきたのは、職人たちの優れた技術であることは言うまでもありません。繊細な細工を施したものはもちろんのこと、自然のままと思われる銘竹の一本一本にも伝統の職人技が発揮されているのです。
平安時代に中国からもたらされた竹が育てられたといわれています。
自然に恵まれ、技に磨かれ、京都から世界に名だたる銘竹が生まれてきました。
京都の伝統工芸「京竹工芸」の原材料としても利用されています。
竹の都として歴史と伝統を支えてきたのは、職人たちの優れた技術であることは言うまでもありません。繊細な細工を施したものはもちろんのこと、自然のままと思われる銘竹の一本一本にも伝統の職人技が発揮されているのです。
銘竹と呼ばれる竹はただ単に竹藪から竹を切ってきたものではありません。
竹の伐採年齢(3〜5年)、伐採時期(10〜12月)を守り、竹を運び出す運搬ルートなどを管理された竹藪の竹を使います。切り出してきた竹を乾燥するだけでは、光沢があり白く美しい竹はできません。ここで『油ヌキ』という作業を行います。油ヌキには 2種類の方法があります。1つは、ガス火で竹をあぶることにより竹の中の老廃物を取り除く乾式法。もう一つは苛性ソーダをいれた佂の中で竹を煮沸し竹の中の老廃物を取り除く湿式法があります。その後、竹を矯正し真っ直ぐに伸ばします。それから天日に晒すことにより青みが抜け白く光沢がある銘竹が出来上がります。
竹は切る、割る、削る、曲げる、編むことにより様々な形に変化します。例えば、丸く中空である竹を割って竹ヒゴをつくり、それを編むことにより籠をつくることができます。編み方にも様々な種類がありその編み方により色々な表情を見せます。こういった竹を加工する技術は茶道が発達した桃山時代のころから京都の町で洗練され今日までその伝統の技が受け継がれてきました。
昔から、竹の害虫は『竹の三悪』のひとつとして恐れられていました。
近代建築はもちろんのこと、伝統的な建築物に虫がつくと大変です。そこで私達近畿銘竹虫協議会は、皆様に安心してお使いできる竹材をご提供するために10年間の研究を重ね、『真空加圧薬剤注入法』による防虫技術を確立し、竹の虫食いを阻止する『防虫処理剤』の竹材を完成させました。
防虫薬剤として、ホウ素系化合物と AAC(アルキン、アンモニウム、コンバウンド)を主成分とする水溶液加圧注入剤の『タケゼット』を使用。
この薬剤の特徴は、
◎非常に低毒性で安全性が高い。
◎いろいろな竹の虫に効果がある。
◎長期間その効果が続く。
◎無味透明で臭いがない。
◎カビの発生を抑える。
というもので、竹の防虫剤として優れた効果を発揮します。
木材に薬剤を注入するのに用いられていた装置を竹材に工夫改善された『真空加圧式注入機』を使って薬剤の注入を行います。この装置を使って薬剤を注入すると薬剤が竹材組織の隅々まだ完全に浸透するので虫食いを完全に阻止できるのです。
防虫処理した竹と無処理の竹を竹の虫がたくさん棲んでいる場所に同じ条件で置き、10年間にわたって定期的に継続調査しました。
試験後10年間ん観察の中で4年後にただ1個のタケトラカミキリが見つかっただけでした。
しかし、これは試験のときにできた傷から入った人為的なものでしたから、この装置による防虫は完全であったと確信できます。
ちなみに、防虫処理をしなかった場合は10年間を通して年平均約10%の被害ができました。
これで、いかに防虫処理済の竹材が虫を寄せ付けないかご理解いただけたと思います。
どうかご安心してお使い下さい。